| 「電車男」中野独人
新潮社 |
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最初にここのサイトで全部読んだ。
仕事中に読み始めて、とまらなくなって、その日の仕事はほとんど手につかなかった。 で、書籍化の知らせを聞いて、図書館で借りてみた。 あの2ちゃんねるの世界はどのように本になるのか?そういう興味だ。 2ちゃんねるの表記がそのまんま載っていた。ちょっと拍子抜けすると同時に、 いやあ、これを普通に小説にしたらつまらんだろう、と妙に納得。 独特の2ちゃんねる用語満載で私もよくわからない言葉とかあったけど、 情報によるとカバーの裏に用語集があるんですか?私は図書館で借りたので カバーがきっちり閉じられててわからなかったんだけど・・参照したかったなあ。 でも意味はとれましたんで、いきなり読んでも心配ないかと。 お話はもう説明するまでもないかもしれない。 アニオタの22歳社会人男、電車でじいさんが女の人たちに絡むのをみて、 勇気を出して止めに入った。で、その場にいた女性が「お礼に」とカップを送ってくれた。 男は2ちゃんねる「毒男」掲示板でそれを報告する。 「HERMESって書いてあるけど。どこの食器メーカーだろ」 「ええええるめすキター」 彼女はエルメスと呼ばれ、男は電車男と名乗り、そして電車男とエルメスの 遅すぎる恋路を息をつめて見守る2ちゃんねらー達。そして奇跡は訪れる。 電車男、最初はお礼の電話一本かけるにもすごい悩んでいて、 周りの毒男(独身、独りの男という意味らしい)に励まされて電話して、 秋葉っぽい服しかないから買わなきゃ、とか、めしどこかたのむ、とか、 皆のアドバイスを受けながらエルメスとのデートにこぎつける。 女の人と一緒に歩いたことないから早足で行ってしまう、という電車男コメントを読んだときは 「ああ、ほんま知らないんだなあ」ってしみじみしたけど、 そんな電車男がだんだん自分の意思で決めて、動くようになってくる。 そんな彼の成長を、ちょっと取り残された感漂いつつも見守り応援する毒男、毒女達。 で、応援する彼らがすごいいいのだ。見ず知らずの男のために真剣にアドバイスをし、 いざ電車男出陣、となったら報告をだべりながらずーっと待ってるのだ。 で、いいことがあったら絵文字(っていうんだろうか、あの独特の)を連発して喜ぶ。 なんていうか、新しいコミュニケーションのあり方ってのを見た気がしました。えらそうだけど。 今の時代はネットばっかりしててちゃんとコミュニケーションできない人が増えてるとか、 そういうことを識者は言うわけだけど、まあそういう一面もあるとしても、 この彼らの友情はじゃあどう説明するんだろう。掲示板だけの付き合いで ここまで熱心に一人の人を応援して、これって生身のつきあいよりなんかすごいことな気がする。 2ちゃんねる全体のイメージも変わったし、悪くないな、私ら世代もさ、と思ってうれしくなった。 いったい何人の人がこの場に居合わせたんだろ。いいなあ、リアルタイムで参加したかった。 真剣にうらやましい。私はロムってるだけだと思うけど。 でも、毒男達の比喩が身にしみてわかる自分がいやだった。 電車男の報告が始まると塹壕掘れ、とか、攻撃がくる、とか、死者続出、とか・・ ・・・幸せ攻撃って嬉しくても、つらい時あるもんねえ。自分は・・・とか思ってさ。ふう。 映画化とか漫画化とかしまくってますけど、やっぱり文字でみたいね、これは。 本の感想のところになんだけど、ネットで見るのがやっぱりそれらしいです。 しかも仕事中にこそこそと読んだりするのがいいです。 | |